column親知らずは抜いたほうがいいの?抜くメリットとデメリットについて
親知らずについて
「親知らずの周りの歯ぐきが腫れていたい」
「親知らずが斜めに生えていて横の歯を押してきている気がする」
「親知らずが黒くなってきて虫歯かどうか心配」
といった悩みはほとんどの人が経験したことがあるのではないでしょうか。
親知らずは歯医者さんの専門用語では「智歯」や「第三大臼歯」と呼ばれ、ヒトの歯は親知らずを含めると通常上下左右合計で32本存在します。
この32本がキレイに生えて並ぶぐらいあごの骨が大きい方は少なく、並ぶスペースのないことが原因で親知らずは他の歯とは全く違った生え方をすることも多いです。
その生え方は「あごの骨の中にあるまま生えてこない」「斜めになって完全には生えてくることができず半分ぐらいだけ口に見えている」「生えてきているけれど方向がまっすくでなく上下かみあっていない」など様々です。
この不完全な生え方の親知らずはキレイに磨くことができずに残った汚れが歯ぐきの腫れや隣の歯の虫歯や歯周病を進めてしまいます。
親知らずは抜いたほうがいいの?
それでは親知らずは抜いたほうがいいのでしょうか?
結論から言うとほとんどの場合抜いたほうがいいと言えます。
その理由としては、親知らずを抜くことのメリットがデメリットより上回ることが多いからです。
親知らずを抜くことのメリット
◇自身でのセルフケアがしやすくなる
◇親知らずの横の歯が虫歯や歯周病になるリスクが少なくなる
◇歯並びを悪くするリスクを減らすことのできる可能性がある
◇矯正治療をする場合、スムーズに歯が動かすことができる
◇小顔になる?
親知らずを抜くことのデメリット
◇下の親知らずの場合、抜いた後に1週間程度腫れと痛みが出ることがある
→痛み止めで日常生活には支障が出ないことがほとんどです。
◇下の親知らずで顎の神経に近い場合、確率は低いが神経を損傷するリスクがある
→確率は2%程度で神経を損
傷した場合も修復する薬があり、後遺症が残ることはほぼありません。
親知らずを置いておくと起こる横の歯の虫歯や歯周病はたとえ治療をしても元に戻るわけではありません。その一方で、親知らずの抜いた後の痛みや腫れは長くても1週間程度で無くなります。もちろん、歯を抜くことへの不安や心配はあるのは当然だと思いますので、ぜひお気軽にご質問や心配な点を当院歯科医師やスタッフにお伝えください。
抜かなくてもいい親知らずはどんな時?
それではどんな親知
らずなら残しておいてもいいのでしょうか?
それは
◇完全に真っすぐに生えていて上下の親知らずが他の歯と同じようにしっかりかみあっている、かつ親知らずとその周りがキレイに磨けていて汚れが残っていない
◇完全にあごの骨の中にあって、レントゲン的に隣の歯への影響もない状態である
◇将来的に移植が必要になる歯があって、その時に有効に使える親知らずである
のような時です。条件としてはかなり限られますが、すべての親知らずがかならず抜いたほうがいいというわけではございません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。親知らずについて少しご理解いただけましたでしょうか。
当院の院長は総合病院の歯科口腔外科の経験もございます。
「私の親知らずは抜いたほうが良いの?」
「自分の親知らずはここで抜いてもらえるのかな?」
など、親知らずに関して分からないことやお聞きしたいことがあればぜひお気軽にご来院、お問合せください。