news小児歯科矯正とはどんなもの?
こんにちは☀春らしい陽気が続いて過ごしやすい気候になってきましたね。
前回まで子どもの歯の生え変わり方や歯並びなどのお話をさせていただきました。歯並びを治していく治療として矯正治療があり、子どもの矯正治療のことを小児矯正といいます。
小児矯正は、お口の中(歯の生え変わり、顎の発達)の成長に合わせてできる治療の段階があります。
・歯並びを悪くする癖を改善できるプレオルソ
・顎の骨が発達途中のお子さまに対して永久歯がきれいに生え揃うための土台づくりを行うⅠ期治療
・永久歯が生えそろった後に歯を動かして歯並びを整えるⅡ期治療
の3つです(正確にはプレオルソもⅠ期治療に含まれますがわかりやすくするために当院では3つに分けております)。適応となる年齢なども異なるので、簡単にご説明していきますね!
プレオルソ
プレオルソとは小児用マウスピース型矯正装置のことです。
プレオルソは舌を正しいポジションに誘導し、お口周りの筋肉の緊張を除いたり、鼻呼吸を促してお口ぽかんを改善したりする装置です。
このプレオルソに加えてMFT筋機能療法(また後日のブログで詳しく説明する予定です)を用いることで、歯並びを悪くする癖(口呼吸、指しゃぶり、舌を前に出す癖、歯を押す癖など)を改善していきます。ポリウレタンのやわらかい素材できており、装着する時間は日中最低1時間以上と就寝中のみで24時間装着したままではなくご自身で取り外しが可能です。
デメリットとしては、正しい装着時間を守られなかったりMFTをしっかり行わないとなかなか期待する効果がでなかったりします。また、プレオルソで改善できるのは後天性(生まれてから歯並びを悪くする要因)なものに限られているので遺伝的な先天性(生まれつきのもの)は改善ができず、お口の状態によっては適応にならない場合もあります。
適応となる年齢の目安
5-9歳頃
Ⅰ期治療
顎の骨が狭い、上下の顎の骨のバランスが悪い場合、永久歯が適切な位置に生えず歯並びが乱れたりかみ合わせがうまく咬めないなどの問題が生じます。そのためⅠ期治療では、専用の装置を用いて顎骨を広げたり整えたりしていきます。
使用する装置例として、拡大床・マウスピース型矯正装置(プレオルソもこちらにあたります)・急速拡大装置などがあります。
取り外しができない矯正装置が多いので、歯磨きのしづらさやお食事が取りにくく感じることがあります。
この時期に顎の骨の調整と前歯4本の歯並びを整えていきます。
適応となる年齢の目安
8~12歳頃
Ⅱ期治療
永久歯が全て生え揃った後に行っていきます。Ⅱ期治療では永久歯の位置を適切に調整し、きれいな歯並びと良好な噛み合わせにしていくことが目的です。
Ⅰ期治療を経ていれば、おおむね正しい位置に永久歯が並びますので、永久歯の抜歯せずに歯並びが整えることが可能になることが多いです。
Ⅱ期治療で使用する装置例として、ワイヤー矯正装置・マウスピース型矯正装置(インビザライン)です。
ワイヤー矯正は矯正器具を口腔内に固定します。そのためマウスピース矯正よりも対応できる症例の範囲が広いのが特徴です。ですが、固定をすることにより歯磨きがしづらい、お食事が取りにくく感じることもあります。また装置が口腔内から外れてしまう可能性もあります。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は取り外し可能のためお口の中のお手入れはワイヤー矯正よりも簡単です。ですが、まだワイヤー矯正と比較し歴史が浅い治療で確実性に劣ってしまう点や対応できない症例がある場合もあります。
適応となる年齢の目安
12~16歳頃(中学生~高校生)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
以前大人の矯正治療についてでもお伝えしましたが、矯正は見た目がよくなるだけではなく嚙み合わせが良くなったり、むし歯や歯周病の予防にもなります。
子どもの矯正を始めるタイミングや時期は生え変わりや顎の成長具合でも異なっていますので、「気になっているがどのタイミングで行うべきかわからない」「このままでも大丈夫?」など気になることがありましたら、検診の際にでもご相談いただけたらと思います!